人間ドックで狭心症を指摘されたら

「狭心症」というのは心臓に十分な血液が供給されなくなる病気で、虚血性心疾患に分類されます。心臓には冠状動脈という、心臓の筋肉(心筋)自体に栄養を運ぶための「冠動脈」がありますが、この冠動脈が何らかの原因で狭くなってしまうのが狭心症の原因になります。最も多いのが脂肪によって冠動脈が狭くなってしまうもので、脂肪が血管内に蓄積して狭めてしまうのが原因になります。人間ドックで脂質異常や肥満症を疑われると、狭心症の危険性も高くなります。

狭心症には「労作時狭心症」と「安静時狭心症」があり、これらは安定型の狭心症に分類されています。労作時狭心症は労作(労働)時に起こるタイプで、例えば急いで歩く、階段を昇り降りする、坂道を歩くなど、普段よりも運動の強度が上がった時に胸を締め付けられるような感覚や、圧迫感を感じるのが特徴です。症状は15分くらい休むと勝手におさまることが多いです。安静時狭心症は、横になっている時など特別運動していない時にも起こるタイプです。

こちらも労作時のような胸痛・圧迫感を感じます。狭心症でも人によって痛みの範囲・強度が異なります。また、肩の痛みなどが症状として現れることもあります。人間ドックで狭心症が疑われても、きちんと治療を受ければ予後は良いケースが多いです。

むしろ怖いのは気付かないで症状が進行してしまう場合で、心筋梗塞などの重度の心疾患に移行してしまう危険性があります。人間ドックを定期的に受けて、心臓のケアを行うことが大切です。

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