摂食障害と人間ドック

人間ドックで検査するアルブミン(ALB)量は、肝臓や腎臓の異常や栄養状態を調べることが出来ます。アルブミンというのは血清総タンパク質の60%近くを占める物質で、ホルモンやビリルビン(胆汁色素)を運ぶ役割を担っています。また、血液の浸透圧のバランスを整える働きもあります。血液中にはこのほかにグロブリンという免疫機能を果たす物質もあり、人間ドックの検査ではこのアルブミン(A)とグロブリン(G)の値をA/Gとして比率で表します。

アルブミンが高いと肝臓・腎臓・胃腸などの機能に異常があることが多いです。A/G比が高いと、免疫力の低下などの疑いがあります。アルブミンが低いと疑われる症状の一つに低栄養がありますが、最近では無理なダイエットから生じる摂食障害でアルブミン量が低くなり、低栄養状態に陥っているケースも見られます。摂食障害は心の病気なので、人間ドックではっきりと診断される病気ではありません。

しかし、アルブミンやA/G比の低さから発見されることもあります。摂食障害には大きく分けると食べ吐きを繰り返す過食症、低カロリーのものしか摂取しなくなったり絶食状態を続ける拒食症があります。どちらも低栄養状態が心配される病気ですが、普通の病気と異なり、患者さんは治療を拒否してしまうことも多い病気です。心身症の場合にはすぐに治療が行えないケースも多いので、検査結果を生かしきれないこともあります。

まずは心を癒していくことが必要になります。

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